「さっきホームページ、開けなかったですよ」
お客様からこの一言をいただいたとき、いちばんつらいのは謝ることではありません。いつから落ちていたのか、誰にも分からないことです。
5分前かもしれないし、3時間前かもしれない。そのあいだに予約を取りに来たお客様が、何人よそへ流れたのか。それを数える方法すらありません。
落ちる原因はいろいろです。アクセスが急に増えた、裏で動いているプログラムが固まった、サーバー(サイトを動かしているコンピューター)そのものが止まった。原因はさまざまでも、結果はいつも同じです。気づいたときには、もう遅い。
原因を並べたところで、1分も早よ直りません。
自分で自分を見張っても、意味がないときがある
「サーバーの中に見張り役を置いておけばいいのでは」と思われるかもしれません。それも一つの手です。ただ、弱点があります。見張り役自身が、同じ機械の中で動いているからです。
機械ごと止まれば、見張り役も一緒に止まります。倒れた本人に「大丈夫ですか」と聞いても、返事は返ってきません。聞く相手が違う。
ですから私たちは、見張り役を外に立たせることにしました。サーバーとはまったく別の場所から、2分おきに「ちゃんと開きますか」と声をかけにいきます。中から自己申告させるのではなく、外から呼んで返事があるか見る。これなら、機械ごと倒れても気づけます。

返事がなければ、こちらから動き出す
声をかけて返事がなかったら、それで終わりではありません。まずは自動で、立ち上げ直すところまでやります。人がパソコンの前に座って再起動を押すのを待っていたら、それだけで何分も過ぎてしまいますから。
それでも直らなければ、私たちのところに知らせが届きます。深夜でも明け方でも同じです。本当は朝まで気づかないふりをしたい日もありますが。 24時間動いているお店をお預かりしている以上、「出社してから確認します」は通りません。
正直、地味な仕組みです。派手な画面もなければ、見せ場もありません。でも落ちたことに、お客様より先に気づく というのは、お店のホームページにとって、いちばん基本で、いちばん大事なことだと思っています。

気づかれないことが、いちばんの結果
うまく働いているときほど、この仕組みは目立ちません。お客様は何ごともなく予約の画面を開き、私たちにも知らせは来ないまま一日が終わります。地味を通り越して、ほとんど存在していないみたいな一日です。
それでいいと思っています。落ちたことに気づいてもらうための機能ではなく、落ちたことに誰も気づかないままでいてもらうための機能だからです。
今後は、この見張りを予約やシフトなど他の画面にも広げていきます。まだ作っている途中の部分もありますが、24時間動いているお店を預かっている以上、私たちも同じように、24時間ここに立っておこうと思います。