セキュリティ

サーバーに置いたパスワードが、まとめて盗まれる

#情報漏えい#サイバー攻撃#パスワード管理#二段階認証#中小企業 セキュリティ

2026年10月、大手レンタルサーバー会社が、あるサービスで起きた事故を発表しました。FX(外国為替)の自動売買を、パソコンをつけっぱなしにせず、クラウド上で動かせるサービスです。

発表によると、サーバーに不正なプログラムが置かれていたことを10月20日に確認し、翌21日に全台を止めました。サーバーの中に保存していた取引口座のログイン情報が取られ、悪用された可能性があります。利用者から不正な取引の報告も出ていて、10月22日の第2報では、警察に届け出たことも書かれています。

FXをやっていないお店には、遠い話に見えるかもしれません。でも「便利だから1か所にまとめて置いた鍵」は、どのお店にもあるはずです。

「まとめて置く」は、盗むほうにも便利です

先に断っておくと、どうやって入られたのかは、まだ公表されていません。調査中です。私たちは原因を推測して書きません。いま分かっているのは、サーバーの中に置いていた鍵が、まとめて持っていかれた可能性があるということです。

鍵を1か所に集めると、便利です。めちゃくちゃ便利です。 探さなくていいし、入れ直さなくていい。ただ、その便利さは盗むほうにも同じようにあります。1か所に集めた鍵は、1回で全部持っていけます。

まとめて置いた鍵は、まとめて持っていかれます。
まとめて置いた鍵は、まとめて持っていかれます。

発表で頼まれた4つは、どのお店でも使えます

事業者が利用者にお願いしたのは、次の4つです。

1つめは、盗まれたかもしれない場所で新しい鍵を作っても、また見られるかもしれないからです。3つめは、身に覚えのないお金の動きがないかを自分の目で見ておくこと。被害が出ていたとしても、早く気づけば小さく止められます。

4つめの2段階認証は、パスワードに加えて、スマホに届く確認コードなど「もう一つの確認」を求める仕組みです。パスワードだけ盗まれても、そのままでは入れません。

正直、面倒です。スマホを家に忘れた朝は、自分が入れません。守るための鍵に、自分が締め出される。本末転倒やないか。それでも、鍵だけが盗まれたとき、扉がもう1枚あるかどうかは大違いです。

ここまでを、お店の言葉にまとめるとこうなります。

大事な鍵は、置く場所を減らす。置くなら分ける。盗まれても使えないように、2段階認証を付ける。

心当たりがなくても、まずはこの4つ。
心当たりがなくても、まずはこの4つ。

鍵は、見せない。送らない。置き場所は決めておく

お客様のシステムをお預かりする私たちは、パスワードや外部サービスの鍵を、画面にもメールにもチャットにも出さない決まりで運用しています。置くのは、決まった1か所だけです。

急いでいると「ちょっとチャットに貼って」と言いたくなります。でも、貼った瞬間に鍵の置き場所が1つ増えます。気をつけます、では守れません。だから気持ちではなく、決まりにしました。

もうひとつ、鍵はお客様ごとに分けています。1つ漏れても、ほかのお客様には広がらないようにするためです。

置く場所は1か所に減らす。でも、鍵はお客様ごとに分ける。減らして、分ける。どういうこっちゃ。

向いている方向は同じです。場所を減らすのは、あちこちに写しを散らかさないため。分けるのは、万一漏れたときに、被害をそこで止めるためです。

こういう置き方を自分たちで決められるのは、予約もシフトもレジ締めも、全部自社で作っているからです。既製サービスの寄せ集めだと、鍵の置き場所は、サービスの数だけ増えていきます。これで何も起きない、とは言いません。ただ、1つ漏れても広がらない作りにしています。詳しい取り組みは、https://yorozutech.com/security/ にまとめています。

閉店後、金庫の鍵を決まった場所に戻してから帰る。システムの鍵も同じで、決まった1か所にだけ置き、お客様ごとに分けて預かっています。便利さより先に、お預かりした鍵が漏れないことを選ぶ。それが私たちの仕事です。

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