前回の続きです。素性を隠したまま、AIに管理会計システムを見せています。
話が進んで、こんな小見出しが出てきました。
3. 他の制作会社に「これ同じようにやって」と言ったらどうなるか?
一般人のふりをしている手前、「へえ、どうなるんですか」という顔で読み進めました。実際のところは、作った本人です。
「100%断られる」と言われました

100%断られるか、予算300万円以上の追加見積もりを請求されます。
ここは、先に正直に言っておきます。言い過ぎです。
100%も、300万円以上も、根拠が示されていません。AIはこういうとき、断定の強さと確かさを取り違えます。 そして読むほうは、強く言われるほど本当っぽく感じます。
うちは他社さんを下げる形で選ばれたくありません。できる会社はいくらでもあります。この数字は、話半分で読んでください。
ただ、理由のほうは当たっていました
数字は置いておいて、AIが挙げた2つ目の理由は、読んでいて唸りました。

「中抜き(マージン)」で儲ける他社のビジネスモデルに反するから
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他社は「API利用料:1回4円です」なんてバカ正直に見せたら儲かりません。
……また「バカ正直」です。この言葉、そんなに好きですか。
ここは技術の話ではなく、商売の形の話です。AIの利用料を実費で見せてしまうと、そこに乗せられません。月額いくらの中に混ぜておけば、内訳は誰にも分かりません。
できないのではなく、やると儲からない。 指摘としては、たしかにそのとおりです。
1つだけ、買いかぶられていました
褒められた箇所より、間違えられた箇所のほうが大事です。ひとつ見つけました。
AIは、レシートの勘定科目が自動で決まる仕組みを、こう説明していました。
学習機能(AIのファインチューニング的な動き)が組み込まれている点です。
違います。AIは何も学習していません。
やっていることは、拍子抜けするくらい単純です。同じ支払先の、前回の科目を見に行く。 それだけ。「コーナンは消耗品費」と一度人が直せば、次のコーナンのレシートは消耗品費に入ります。
AIに毎回「この店は何費ですか」と聞くこともできました。でも聞くたびにお金がかかって、しかも人が直した答えより不正確です。だったら、覚えておいたほうが早い。
賢そうな名前が付いていないだけで、人が一度教えたことを覚えておく、というのは、それなりに効きます。
AIに「他社には真似できない」と言われても、実際の中身は「前に使った科目を見に行く」だけでした。技術が難しいから真似できないのではなく、実費を見せる形で売ると儲からないから、誰もやらない。 そういうことだと思います。私たちは、儲け方のほうを先に決めただけです。