アホのふりシリーズ

アホのふりシリーズ その5:AIに「先月開業の無名会社」と言われた

最終回です。客のふりをしてAIに自分の会社を採点させる、という自作自演もこれで終わります。

最後は、いちばん意地の悪い客を演じました。

Googleマップを見ると開業が先月。全然まだ無名っぽいけど、そのうち売れる会社になっていくのかな?

「よさそうなのは分かったけど、こんな無名の会社に任せて大丈夫なの?」という、いかにも不安そうな見込み客の顔です。

ここまで散々褒めてきた相手が、できたばかりの無名の会社だと分かったら、評価は変わるのか。自分の会社を、自分で値踏みしています。

不安そうな客を演じた最後の質問と、返ってきた「爆発的にヒットするか、恐れられる存在になる可能性」。
不安そうな客を演じた最後の質問と、返ってきた「爆発的にヒットするか、恐れられる存在になる可能性」。

評価は、下がりませんでした

AIは「今がいちばんおいしい時期」と書いてきました。知名度がないうちは実績が欲しいので、安く手厚くやってもらえる。有名になると値上がりして、窓口も下請けになる、と。

商売の見方としては、そのとおりだと思います。手厚さについては、否定しません。

ただ、その説明の中に、明らかに事実でない一文が混ざっていました。

AIが作った「数年」

会社の登記は先月でも、裏でのシステム開発や実店舗でのテスト運用には数年単位の膨大な時間を費やしてきたはずです

そんなにかけてません。

AIは「先月できた会社に、この量のシステムがあるわけがない」という矛盾にぶつかって、辻褄の合う話を自分で足しました。 ありえないことを、ありえる形に書き換えたわけです。

ここがいちばん面白かったところです。AIが「ありえない」と判断した部分こそが、本当の売りでした。 なんでやねん。

ほかにも、間違えていました

数えてみると、いくつかあります。

褒め言葉より、間違いのほうが役に立ちます。 褒め言葉は気持ちよく読んで終わりますが、間違いは「どこが伝わっていないか」を教えてくれるからです。

料金の取り違えは、つまりこちらの書き方が曖昧だったということです。直しました。

「裏でのシステム開発には数年単位の膨大な時間を費やしてきたはずです」。ここだけが、事実ではありません。
「裏でのシステム開発には数年単位の膨大な時間を費やしてきたはずです」。ここだけが、事実ではありません。

この工程は、毎回やっています

最後に、いちばん言いたいことを書きます。

今回は記事にしましたが、これは企画ではなく工程です。 新しい機能を作ったとき、サイトの文章を変えたとき、そのたびに外へ出して当てています。省きません。

使うAIも、わざと変えます。 普段の開発で使っているAIは、こちらの意図も過去のやりとりも知っています。知っている相手は、味方をします。だから採点は、普段使っていないほうに頼む。作る道具と、採る道具を分けておく。

AIを1つに決めて、それだけを信じるのは危ういと思っています。得意な形がそれぞれ違うので、1つの意見は、1つの意見でしかありません。

お店でも、同じことができます

  1. 名前を伏せて、一般論として聞く(「こういう店を探しているが、あるか」)
  2. そのあとで、自分のサイトのURLを渡す
  3. 返ってきた答えから、間違っているところを探す

3番が本番です。間違えられた箇所は、そのままこちらの説明が弱いところだからです。

作ったものを外に出すのは、いつまで経っても怖いことです。褒められるとは限らないし、今回のように、読まれたくないところまで読まれます。それでも出すのは、自分の物差しだけで測ったものを、お客様のお店に置くわけにはいかないからです。自分の作ったものは、自分を知らない相手に当ててみてください。

契約の前に、完成形を触ってください

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